サウンドデザインに関する文書の翻訳

2007年7月6日金曜日

3つの電話

このエクササイズでは3つの電話の音を作るつもり。それぞれ全く異なっていて、別々の原理を使ってる。これを実現するために3つの合成手法と3つの制御構造をみていこう。「同じ音」を3つの異なった手法で作ることで、どのような音の記述法が実現可能な実装に導くのかを理解できるようになる。それぞれが効果的に合成され、ある登場人物が鳴らす音を生成するための客観的な手法として、ゲームデザイナーは簡単にコードに組み込める。こういうことをやってくと、インターフェースデザインが振る舞いや制御構造にどのように関係してるかが分かるようになる。

最初の電話は1980年代のアメリカ式のもので、沢山のテレビ番組でおなじみだ。現実世界とは何の対応もなく、言い換えれば完全に人工の音だ。僕らは電話を知ってるから、電話が鳴ってることを連想できる。つまり、第一原理や物理的な分解は機能しないってこと。その代わりそういう電話がどうやって動いているかを学ぶ知識を基礎にして取り組む必要がある。これに関しては、特定の間隔で側帯波を発生させるAM合成を使って、それ自身が振幅変調を起こしている制御構造を結合する。

2つ目の実例は最初のとは根本的に違うところから出発する。ここではオールドファッションな着信音に近づけるため力技で加算合成を使う。欲しい音に近づけてくれる方法を理解することによって、絶対的/生産的な知識を使うんだ。これは1930年代から1940年代の電話の音で、戦時中や戦前の古い映画に特徴的な音。この時点で合成の構造から分離した操作の概念を拡張して、イベントメッセージがPureDataの中でどのようにオーディオブロックと異なっているかを探求しよう。これで以前よりは共依存のパラメータから離れられるし、モジュール性を通してより多才な操作が可能になる。

最後の実例はもっと進んだリアルな着信音を作り直す試みだ。そうすることで、僕らは最初の2つの試みでの欠点やごまかしを見つけ、どうやって洗練し、重要性をひとひねりしてその振る舞いを一般的に改良するかを調べていこう。このために僕らはclosed form cosine synthesisやstochastic control methodsを使う。

Telephone bell synthesis 1
Practical Synthetic Sound Design

[訳者補足]
この文書はAndy Farnellという方のPractical Synthetic Sound Designという記事の和訳です。専門用語など適切な訳し方がわからないところをそのままにしていたりするので中途半端な感じですが、目的はあくまでもPureDataを用いたサウンドデザインを勉強することなので、ご了承下さい。PureDataはブロックを線でつないでプログラミングをします。リアルタイムに音や映像などのマルチメディア環境を扱えるので、電子音楽やインタラクティブアートの作品及びプロトタイピングによく使われています。思いついたアイディアをすぐ試せる開発環境として、楽しくて役立ちます。フリーソフトです。

ここからダウンロードできます。開発者のMiller Puckette氏のサイト。
http://www-crca.ucsd.edu/~msp/software.html
僕は映像を扱うGEMなどの外部ライブラリも同梱されたPd-extendedを使っています。
http://puredata.info/downloads

PureDataのプログラミングに関しては下記に日本語の詳しい解説がありますので参考にして下さい。
http://psyto.s26.xrea.com/pd/

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